林の中の光

keicyo

私は婦長さんに救われました

婦長さんが私の傍らに座って
聴いてくれたのです。

それは、

ただただ、
聴いてくれただけでした。

当時の私は、
婦長さんのその対応に
本当に心救われたのです。

こんにちは。

傾聴講師の垣辻より子です。

私は、若い頃何度か、
入院したことがありました。

子宮腺筋症、卵巣嚢腫という
婦人科系の病気

それぞれ時期がずれていましたが、
診断を受けました。

若いときって、
婦人科は恐怖としか
思えませんでした。

いつも行くのが憂鬱でした。

子宮腺筋症については
まだ経過観察でいいとのこと。
今すぐにどうするってことはないって。

しかし、

卵巣嚢腫は、
かなり大きくなってきていたようです。

当時、まだ結婚はしていませんでした。

これから妊娠を望むのなら、
このままでは、
妊娠中にお腹が大きくなるにつれて、
卵巣が破裂するリスクもあります。

と、主治医から言われました。

早い段階で切除することを
勧められました。

それなりに悩みましたね.
初めての入院ですし、
初めての手術ですし。

こんなときって、母親か誰かに
相談するのかもしれませんね。

しかし、当時の私は、
親に何でも話すような子ではなかったのです。

一人で考えるようなことは当たり前でした。
何でも一人で考えて答えを出していました。

たとえ、結果的に間違っていても・・。

このときも、例外ではなかったですね。
一人で考えて答えを出しました。

幸い、当時の主治医とは、
信頼関係がとれていました。

私も、
普通に結婚、妊娠は望んでいましたので、
それなら早い方がいいんだ・・と思い、
左卵巣部の一部を切除することに
同意しました。

初の入院、初の手術が決定した瞬間でした。

それから、何年か経った頃、結婚しました。
しかし、身体的にはあまり健康とは言えず。

何かわからないけど、
下腹部の膨満感と鈍痛。

会社では、毎日痛み止めを
服用していました。

再度、婦人科を訪れました。

またしても、一部切除した卵巣が
大きく腫れてきているとのこと。

2回目の手術、

左卵巣を摘出しました。

婦人科系の定期検診を受けながらも、
ずっと、子供が欲しいと思っていました。

なかなか子供を授かることが
できない状態が続きましたが、

ある時、

やっと、そのときを
迎えることができました。

嬉しい瞬間でした。

一方、

当時、正社員として働いており、
ある程度
任されている仕事もありました。

妊娠初期は、
身体に気をつけながら、
業務をこなしていました。

この仕事にやりがいを
感じていた頃でした。

充実感に
満たされたときでした。

 

ある時、

会社で痛みの強い腹痛に襲われ、
仕事もほったらかしの状態で、
病院に向かいました。

会社から病院までは、約1時間。
電車での移動でした。

自分の身体に
何が起こっているのか
わからない。

電車の中で、いろいろと
思いを巡らせていました。

身体に負担になることした?
精神的なストレスも影響ある?
立ち作業が多かったから?

それにしても、

このお腹の痛さは尋常ではない。

やっとの思いで、
病院ににたどり尽きました。

そんな私を見た看護師さんは、
緊急であると判断し、
すぐに主治医に診てもらうことが、
出来ました。

切迫早産でした。

その日から、入院。
24時間の点滴生活がスタート。

お手洗い以外は、ベッド上で安静を
強いられました。

今回は、
長期にわたる入院になりそう。

仕事を休むことへの不安。

自分の仕事を周りの方へ
お願いせざるを得ない
申し訳ない気持ち。

そして何よりも、

上司をはじめ、同僚から
私のこと、
諦められている
かもしれない・・・

誰も何もいっていないのに、
全ての物事を
ネガティブにとらえていました。

いろいろな気持ちが重なって、
私の心は複雑な想いで、
押し潰されそうになっていました。

そして、

あるとき、
異常に不安が襲ってきました。

目の前が闇のように感じた時でした。

そんなとき、いつも話をする、
婦長さんが病室に
立ち寄ってくださいました。

私の様子がおかしかったのか・・・

珍しく、そばに座ってくださいました。

最初は、
当たり障りのない話をしていました。

そのあと自然と、この複雑な想いを
話し始めました。

20~30分位だったでしょうか。

 

そのときの婦長さんは、

アドバイスや、励ましを
してくださるわけではなく、

ただ、ひたすら私の話を
聴いてくださいました。

ほっとしました。
安心しました。
闇に光が見えたようでした。

 

そして、

私は、救われた感覚がありました。

当時の婦長さんは、
聴き方の特別なスキルを
使っておられたかどうか、
わかりません。

 

しかし、今から思えば、あの時に、
婦長さんが聴いてくださった聴き方が、

『傾聴』ではないか・・・と。

このように聴いてもらえて、
寄り添ってもらえたと感じました。

そして、
心が癒やされるのがわかりました。

私は、婦長さんに救われた・・・と
感じたのです。

 

実は・・

傾聴って、
黙って聴いているだけでは、
ないんです。

言いたいことを
我慢することでもないです。

相手に無理矢理、
耳を傾けることでもないのです。

傾聴は、しんどくてつらいものです・・
というものでもないです。

人に優しくなれる傾聴を。
自分に優しくなれる傾聴を。

人に優しくなるには、
まず、自分に優しくなることから。

相手を許すことができるには、
まず、自分のことを許すことから。

日頃、お忙しい看護師さんを初め、
介護士さんや
医療従事者の方々に・・

優しくなれる傾聴を
講座の中でお伝えしています。

 

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